@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00011086, author = {佐藤, 俊大}, issue = {8}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Aug}, note = {MycトリソミーまたはMyc遺伝子領域の増幅は, γ線誘発マウス胸腺リンパ腫の発症過程の早期によくみられ, 放射線の作用標的のひとつがMycであることが示唆される. Myc活性化はp53機能を活性化し, その結果アポトーシスを引き起こす. したがって, Myc活性化により誘発されたリンパ腫の多くにp53の突然変異が認められている. 著者はp53+/-マウスに放射線照射でリンパ腫を誘発すると, Mycトリソミー頻度が増大するはずと仮定した.MycトリソミーをPCR法により多型解析すると, 放射線誘発p53+/-マウスリンパ腫の62% (23/37)にMycトリソミーがみられ, 放射線誘発p53+/+マウスのリンパ腫での66% (23/35)と類似していた. この結果は, 仮定したMycのトリソミー頻度の増大を示さず, 放射線がMyc活性化を標的にしていることは否定的であった. 一方Bcl11bヘテロの遺伝背景をもつマウスを用いた検討でも否定的な結果が得られた. すなわち, Mycトリソミーの頻度は放射線誘発Bcl11b+/+p53+/-では15% (4/27)と放射線誘発Bcl11b+/-マウスの35% (9/25)よりもむしろ低頻度であった. この結果は, Bcl11bの機能障害によってMycトリソミーの寄与は減少することが示唆された. その理由として, Myc活性化とBcl11bの不活化がリンパ腫発症で同様の機能を持つか, または平行なシグナル経路で働く可能性が示唆された. p53とBcl11bの遺伝子型による影響の違いから, Mycのリンパ腫発症への寄与は遺伝的背景に影響を受けることが示唆された.}, pages = {443--452}, title = {γ線誘発マウス胸腺リンパ腫発症に寄与するMyc活性化は遺伝的素因により影響される}, volume = {122}, year = {2008} }