@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00010949, author = {高村, 麻子}, issue = {11}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Nov}, note = {大腸鋸歯状腺腫(serrated adenoma)(SA)は, 過形成性ポリープ(hyperplastic polyp)(HP)に類似した鋸歯状管腔構造と, 管状.管状繊毛・繊毛腺腫 (tubular/tubulovillous/villous adenoma)(AD)に類似した腫瘍性細胞異型を示す大腸腺腫の組織亜型である. SAはHPから発生し, 遺伝子不安定性(MSI)を示す大腸癌の前駆病変と考えられているが, その組織発生の詳細については明らかにされていない. 本研究では, 外科切除および内視鏡的に摘除された219例のSAの組織構成成分を病理組織学的に解析し, SAの組織発生について検討した. その結果, SA単独例が37.0% (81/219), SAとHPの併存例(SA+HP)が22.4% (49/219), SAと異型過形成性ポリープ(atypical hyperplastic polyp) (AHP)の併存例 (SA+AHP)が15.10%(33/219), SAとADの併存例 (SA+AD)が25.6% (56/219)であった. SA+HP, SA+AHPのそれぞれ59.2%と54.5%で, SAはHPまたはAHPに包含されており, SAはこれらの病変を母地として発生したと考えられた. SA+ADの80.3%はSAとADとがモザイク状に混在しており, これらの病変はSAとADの両方向への形態形成を示す病変として発生したと推定された. SAのみからなる病変は他の病変に比べ大きさが小さく, 前駆病変を介さず正常粘膜から直接発生したと考えられた. SAの組織構成成分と発生部位との検討では, SA+AHPは他の病変に比べ有意に右側大腸に好発していた. これらのことから, SAは必ずしもHPを母地として発生するのではなく, その組織発生には複数の経路が存在すること, 組織発生経路の違摘まSAの発生部位とも関連していることが示唆され, AHPを母地として発生したSAが右側大腸に好発するMSI陽性大腸癌の前駆病変として重要と考えられた.}, pages = {626--635}, title = {大腸鋸歯状腺腫(Serrated adenoma)の組織発生に関する研究}, volume = {122}, year = {2008} }