@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00010733, author = {渡辺, 和彦}, issue = {5}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {May}, note = {潰瘍性大腸炎 (ulcerative colitis: UC) に随伴する十二指腸病変 (UC associated duodenal lesion:UCD)の病理組織橡がUCの大腸病変と同質かどうかと, 十二指腸に原発する非特異的炎症病変 (non-specific duodenitis: NSD) の病理組織橡との異同, を明らかにすることを目的とした.UCD11症例 (生検標本34個)とNSD40症例 (生検標本54個)のHE標本を対象として, 以下の12項目の病理組織所見の出現頻度を検討・比較した. 粘膜固有層内のびまん性炎症細胞浸潤, 陰窩底部の形質細胞浸潤, 好中球浸潤, 陰窩杯細胞粘液減少, 陰窩炎, 陰窩膿瘍,陰窩密度の減少, 陰窩のねじれ・不整構造, 陰窩底部と粘膜筋板との乖離, Brunner腺過形成, 胃腺窩上皮化生, 繊毛の全萎縮 (粘膜全体の平坦化). 胃腺窩上皮化生の検索には, 胃腺窩上皮型粘液のコア蛋白MUC5ACに対する免疫染色を併用した. UCDでは, 活動期または緩解期のUC大腸病変にみられる病理組織所見が高頻度に出現していた. UCDとNSDでは検討した病理組織所見の12所見中9所見で出現頻度に有意差があり, 両者の病理組織像は明らかに異なっていた. UCDに特異性の高い所見は 陰窩底部の形質細胞浸潤, 陰窩底部と粘膜筋板との乖離, 陰窩密度の減少であり, NSDに特異性の高い所見は胃腺窩上皮化生であった. 前者は再燃・緩解を繰り返す持続性慢性炎症にみられる病理組織所見であり, 後者は過酸症に対する十二指腸粘膜防御の適応反応と考えられている. 以上より, UCDの病理組織像は基礎疾患であるUC大腸病変と同質であることと, UCDの病理組織像はNSDとは異なりUC随伴病変に特異的なものであることが明らかになった. また, UCDとNSDの病理組織像の違いは炎症病態や成因の違いを反映していることが示唆された.}, pages = {232--241}, title = {潰瘍性大腸炎に随伴する十二指腸病変の病理組織学的特徴の検討}, volume = {123}, year = {2009} }