@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00010663, author = {有賀, 諭生}, issue = {7}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jul}, note = {食道噴門腺がパレット粘膜の発生母地になりうるとする考え方の妥当性を検証するため, 逆流性食道炎に伴う食道噴門腺の病理組織形態, 粘液形質, 細胞増殖活性の変化について検討した. 食道亜全摘術が施行された食道扁平上皮癌症例68例の669切片を検索対象とした. HE染色標本で, 逆流性食道炎の有無, 食道噴門腺の表層露出の有無 (非露出型か露出型か) と大きさを, MUC5AC・MUC6・Ki-67の3重免疫染色で, 粘液形質発現のパターンと細胞増殖活性を, それぞれ検討した. 逆流性食道炎 (-) 例は全て非露出型で, 露出型は逆流性食道炎 (+) 例のみにみられた. 非露出型は, 逆流性食道炎 (-) 例は (+) 例に比べ, 有意に小さく, 細胞増殖活性も低く, MUC6発現が優位であった. 逆流性食道炎 (+) 例では, MUC6とMUC5ACの共発現頻度が高くなり, 露出型に比べ非露出型で増殖活性の亢進と大きさの増大がみられ, 粘液形質の発現パターンもMUC5ACとMUC6のモザイク状混在から上皮内極性 (MUC5ACとMUC6発現領域が, それぞれ上皮中層~表層と同深層に極性化) を示すものの頻度が高くなった. こうした粘液形質発現の上皮内極性を示す露出型食道噴門腺では, 増殖細胞の高密度領域 (増殖帯) 形成もみられた. 露出型食道噴門腺にみられた粘液形質発現のパターンは, パレット粘膜の移行型上皮に類似している. また, 露出型食道噴門腺と, 逆流性食道炎のない非露出型食道噴門腺とは, 組織像, 粘液形質, 細胞増殖活性ともに連続したスペクトラムの組織であることが推定される. これらのことは, 逆流性食道炎の炎症刺激を受けた食道噴門腺が, バレット粘膜の発生母地になりうる ことの妥当性を示していると考えられる.}, pages = {346--356}, title = {逆流性食道炎に伴う食道噴門腺の病理組織形態・粘液形質・細胞増殖活性の変化についての研究}, volume = {123}, year = {2009} }