@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00010420, author = {田覚, 健一}, issue = {4}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Apr}, note = {IkarosはマウスCD3∂エンハンサーに結合するリンパ球特異的な転写因子として発見され, リンパ球の分化と増殖に関与する遺伝子である. マウスにγ線照射し誘発された胸腺リンパ腫のLOH解析から, Ikaros遺伝子がLOHと点変異を起こすことが分かり, がん抑制遺伝子として機能していることが明らかになった. また, ヒト白血病患者においてIkaros遺伝子の欠失が起こり, dominant-negativeタイプのアイソフォームが過剰発現していることも報告されている. そこで, RNA干渉法を用いてIkarosの発がん過程への関与を検索するモデルマウス実験系の確立を目的として, Ikaros siRNAを発現するレンチウイルスを作製しその効果の検証を行った. マウスにIkaros siRNA発現ベクターをin vivo投与する前段階として, マウス胸腺リンパ腫由来のBW5147細胞を用いてIkarosの発現抑制とアポトーシスとの関連性について検討した. Ikaros siRNA発現レンチウイルスを感染させたBW5147細胞にグルココルチコイドホルモンのデキサメタゾンまたは酸化ストレスによる細胞障害を起こす過酸化水素を添加しアポトーシスを誘導させ, Ikaros発現抑制の影響を調べた. ヨウ化プロピジウム (PI) 染色を用いてアポトーシスの解析を行った結果, どちらの薬剤においてもIkarosの発現抑制群はコントロール群よりもアポトーシスが30-35%抑制された. また, ウエスタンブロット解析からも, Ikarosの発現が抑制されるとアポトーシス実行タンパク質・caspase3の低下が観察された. 抗アポトーシスタンパク質・Bcl-2およびBcl-xLの発現レベルについては, 特異的な関連性は認められなかった. これらの結果から, 今回作製されたIkaros siRNAを発現するレンチウイルスベクターは, 胸腺リンパ腫発症メカニズムを調べるモデル系に利用しうることが分かった.}, pages = {203--212}, title = {マウス胸腺リンパ腫由来細胞におけるsiRNAによるIkaros発現抑制は薬剤で誘導されるアポトーシスに抵抗性を示す}, volume = {124}, year = {2010} }