@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00010376, author = {阿部, 美里}, issue = {6}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jun}, note = {インスリン抵抗性には, 高血圧, 糖尿病, 高脂血症など動脈硬化症の危険因子を高率に合併するため, 早期発見および治療後の評価のため簡便な指標が求められている. 一般にインスリン抵抗性の指標として広く用いられるHOMA指数は, 空腹時血糖上昇例ではインスリン抵抗性を反映しない, 肝臓以外の臓器のインスリン抵抗性を反映しない, インスリン測定法により値が異なる等の欠点が指摘されていたが, 近年Levy JC らにより, これらの欠点を改善したとされるHOMA2指数が導入され, その有用性が検討されている. 一方で, 近年ヘパリン投与前血清リポ蛋白リパーゼ量 (Pr-LPL) は, 簡便なインスリン抵抗性の指標となりうることが報告され注目されているが, HOMA2指数との間でその有用性を比較した報告は無い. 今回は糖尿病患者におけるインスリン抵抗性指標としてのPr-LPLとHOMA2関連指標を比較検討した. インスリン未使用の2型糖尿病患者118人を対象とし, 空腹時採血にてPr-LPL, HOMA-IR, HOMA2-IR, HOMA2-%S を測定した. Pr-LPLは第一化学のELZAキット (LPL Elisa Daiichi) にて測定した. 空腹時血糖 (FPG) 140mg/dl以上の11人では minimal model法によるインスリン感受性 (SI値) も測定した. その結果FPG140mg/dl未満の107人においてはPr-LPLはHOMA-IR, HOMA2-IR, HOMA2-%S のいずれとも有意に相関した (r =0.385, P <0.0001 ; r =-0.388, P <0.0001 ; r =0.347, P <0.001). 一方FPG140mg/dl以上の11人の検討では, Pr-LPLはHOMA-IR, HOMA2-IR, HOMA2-%S のいずれとも相関しなかったが, SIとは有意に相関した (r =0.623, P <0.05). これに対し, HOMA-IR, HOMA2-IR, HOMA2-%S はいずれもSIと有意な相関は見られなかった. 以上よりPr-LPLは, FPG140mg/dl未満のインスリン未使用2型糖尿病患者において, HOMA指数の欠点を改良したとされるHOMA2関連指数と有意な相関を示し, インスリン抵抗性の指標として有用であると考えられた. 一方FPG140mg/dl以上の例においては, Pr-LPLはHOMA2関連指標とは相関しなかったが, SIとは有意に相関した事から, Pr-LPLは空腹時血糖が上昇した糖尿病症例においても, インスリン抵抗性の指標として有用であると考えられた.}, pages = {328--340}, title = {インスリン抵抗性指標としてのへパリン投与前血清リポ蛋白リパーゼ量とHOMA2関連指数の比較}, volume = {124}, year = {2010} }