@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00010373, author = {小林, 武弘}, issue = {6}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jun}, note = {アルポー卜症候群は, 神経性難聴や眼症状を高頻度に伴う遺伝性の進行性糸球体腎炎である. IV型コラーゲンα3, α4, α5鎖をコードする COL4A3, COL4A4, COL4A5遺伝子の異常が原因である. われわれは, これらの三鎖が単独ないし複数発現する細胞株を樹立し, これら三鎖が細胞内でヘテロ三量体を形成し, 分泌されることを明らかにした. また, この複合体形成にはheat shock protein 47が必須であることを明らかにした. 更に, α5 (IV) 鎖にアルポー卜症候群患者で認められる種々の変異を導入してヘテロ三量体形成について検討した. NC1ドメインに変異を導入した15種類のα5 (IV) 鎖では, ヘテロ三量体は形成されないか, 形成されても細胞から分泌されず, これがアルポート症候群の分子病態の一つと考えられた. 一方で, コラーゲンドメインに変異を有する12種類のα5 (IV) 鎖においては, 5種類では減弱していたが複合体形成を認め, 3種類では複合体形成は正常と差異がなかった. これらのα5 (IV) 鎖では, 分泌されたヘテロ三量体が一旦は糸球体基底膜のネットワークを構成するが, ネットワーク構造は徐々に破綻し, これら三鎖も次第に欠損していくことが予想される. 複合体形成に対する影響が軽微な変異を持つモデル動物の作出が更なる病態の解明や新たな治療法の開発に有用と思われる.}, pages = {301--306}, title = {遺伝性腎炎の分子病態}, volume = {124}, year = {2010} }