@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00010238, author = {東, 智子 and 齋藤, 玲子 and 小川, 佳子 and 星野, 恵美子 and 中村, 悦子 and 鈴木, 宏 and 関, 奈緒 and 田邊, 直仁 and 本田, 明子}, issue = {12}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Dec}, note = {【目的】大災害は地方自治体における行政職員の急激な業務変化や業務過多をもたらし, 災害対応職員の健康状態に悪影響を与えている可能性がある. 2004年に発生した新潟県中越地震における新潟県での経験から, 災害対応業務が行政職員の身体的健康状態に及ぼす影響を検討した. 【対象と方法】対象は, 警察職, 教育職, 病院職を除く新潟県行政職員のうち, 中越地震発生前に実施された2004年度の健康診断 (以下, 健診) および中越地震の翌年度である2005年度の健診の両方を受診した20~59歳の6,365人 (男性4,635人, 女性1,730人) である. 中越地震の震災対応業務への従事状況は地震発生4か月後に実施した「震災対応職員健康実態調査票」により把握し, 災害対応業務従事職員 (以下, 対応職員), 災害対応非従事職員 (以下, 非対応職員) の2群による震災前後の健診検査値の変化量を比較した. また震災対応職員のうち長時間の時間外労働者に対して震災3~4か月後に実施した臨時健康診断 (以下, 臨時健診) を受診した男性職員448人を対象として, 災害対応業務負荷大の職員における健診検査値の変化を検討した. 【結果】男性では, 対応職員における収縮期血圧, 拡張期血圧とも2004年度 (震災前) に比べ2005年度 (震災後約1年) は有意に上昇しており, その変化量 (2005年度-2004年度) はいずれも非対応職員の変化量より大きかった. またヘモグロビン量は対応職員で有意な低下を示しており, その変化量は非対応職員に比べ大であった. 女性では, 対応職員における収縮期血圧の変化量が非対応職員に比べて大きかったが, 拡張期血圧の変化量には有意差を認めなかった. また総コレステロール値およびGPT値が2004年度に比べ2005年度で有意に上昇しており, それらの変化量は非対応職員に比し大であった. 業務負荷の大きかった臨時健診受診者における2004年度, 臨時, 2005年度健診の収縮期血圧の平均値 (標準偏差) は120.4 (12.8), 124.2 (13.5), 122.0 (13.7) であり震災前の2004年度に対し, 臨時及び2005年度はいずれも有意に高かった. その他, Body mass index (以下, BMI), 総コレステロール値, GOT値, GPT値, γGTP値, 赤血球数, ヘモグロビン値, ヘマトクリット値, 白血球数も2004年度に対し臨時健診で有意に増加し, BMI, GOT値, GPT値, γGTP, 赤血球数, ヘマトクリット値は2005年度も有意に高かった. 尿酸値は2004年度に比し, 臨時健診で有意に減少していた. なお職員本人の被災の有無による検査値変化量の違いは認められなかった. 【結語】災害対応を行った職員では震災後1年前後経過した時点においても血圧や血清脂質値, トランスアミラーゼ値など様々な健診検査所見が, 本人の被災の有無によらず悪化していることが明らかになった. 従って災害対応業務を行う行政職員の健康状態には職員本人が被災していない場合においても注意深く配慮し, 長期的な健康管理を行うことが重要と考えられた.}, pages = {671--681}, title = {災害対応業務が自治体職員の身体的健康に及ぼす影響 : 新潟県中越地震前後における健康診断検査値の変化に注目して}, volume = {124}, year = {2010} }