@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00010204, author = {加藤, 公則 and 小林, 篤子 and 平澤, 久美子 and 田代, 稔 and 丸山, 百合子 and 小林, 隆司 and 佐藤, 幸示 and 笹川, 力 and 上村, 伯人}, issue = {1}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jan}, note = {人間ドック受診者を5年間追跡したデータを元に, 肥満と糖尿病, 肥満と高血圧発症の因果関係を解析することで, 肥満と循環器疾患の関連を検討した. そして, 肥満, 高血圧, 脂質異常症, 耐糖能障害の全てを有する職域健診の受診者, いわゆるメタボリックシンドローム該当者を対象に行われている労災二次健診では, 頸動脈エコー検査が行われている. この検査で得られる最大内膜中膜複合体肥厚度 (maxIMT) を指標として, 横断的にこれに関連する動脈硬化の危険因子を併せて明らかにした. 糖尿病発症に寄与する因子では, 空腹時血糖 (FPG) が軽度異常値 (100mg/dl≦, <126mg/dl) にあると5年後の糖尿病発症のオッズ比は7.6倍にも上り, HbA1cが軽度異常値(5.2%≦, <6.1%) であると12倍のオッズ比を示している. 肥満 (25 ≦BMI kg/m^2) は1.5倍であった. 糖尿病発症に対するカットオフ値は, BMIは25kg/m^2, ALTは32IU/l, FPGは102mg/dl, HbA1cは5.2%であり, 特定健診における基準値とほぼ一致していた. 5年後の高血圧発症に寄与する因子では, 糖尿病 (126mg/dl ≦FPG, 6.1% ≦A1c) であることが3.4倍, 血圧の正常高値 (130mmHg ≦収縮期血圧 <140mmHg, 85mmHg ≦拡張期血圧 <90mmHg) が3.1倍であり, 肥満 (25kg/m^2 ≦BMI) は1.4倍であった. メタボリックシンドローム該当者のmaxIMTは, 1.0±0.4mmで, 人間ドック受診者210人のmaxIMT O.7±0.2mmに比べて有意に高値を示した (p <0.05). そして, このメタボリックシンドローム該当者のmaxIMTに強く関連していた因子は年齢であり, 次いでnon-HDLコレステロール (総コレステロール-HDLコレステロール), 喫煙係数, HDLコレステロールの順に独立して関与していた. 以上より, 循環器疾患に結びつく糖尿病, 高血圧の発症にはその正常高値の受診者により注意を払うべきである事がわかった. また, メタボリックシンドローム該当者の頸動脈の動脈硬化の進展には, 脂質異常が強く関わっている事がわかった. いずれの検討においても, 肥満の関与は, 有意なものであった. 従って, 実際の健診の場においては, 肥満に対する生活習慣是正の指導は有意義なものと思われる.}, pages = {9--14}, title = {3 肥満と循環器疾患 : 大規模データから見た肥満の問題点(肥満の臨床,第657回新潟医学会)}, volume = {125}, year = {2011} }