@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00010180, author = {岡村, 拓磨 and 渡辺, 直純 and 林, 達彦 and 村山, 裕一 and 清水, 武昭}, issue = {2}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Feb}, note = {2006年に作成されたIPMN国際ガイドラインでは, 悪性の可能性が高い症例 (主膵管型, 3cm以上の嚢胞径, 壁材結節あり) を絶対的手術適応とし, 有症状例を相対的手術適応としている. 絶対的手術適応ではないIPMN症例の経過観察中に, 胆嚢炎を伴う胆嚢結石症を繰り返し, 治療方針の決定に苦慮した1例を報告する. 症例は70代男性. 近医で胆嚢炎を伴う胆嚢結石症と診断され, 保存的治療後に当科を紹介された. 術前CT検査で胆嚢結石と, 偶然に膵頭部にIPMNが認められた. IPMNは分枝型, 嚢胞径は3cm未満で, 壁材結節を認めず, ガイドライン上は手術の絶対適応ではなかった. 手術待機中に腹痛, 黄疸が3回出現し, いずれも抗菌薬授与で速やかに軽快した. 胆嚢炎もしくはIPMNによる症状であり, 膵頭十二指腸切除を勧めたが, 患者の強い希望によりまず腹腔鏡下胆嚢切除術を施行した. 術後早期より腹痛, 黄疸が出現し, 一ヵ月間の経過観察の後も, 黄疸は遷延した. 一連の腹痛, 黄疸症状はIPMNにより出現した症状と判断し, 待機的に幽門輸温存膵頭十二指腸切除術を行った. 術後は麻痺性腸閉塞が出現したが, 保存的に軽快した. 病理学的には膵管内乳頭粘液腺腫であった. IPMNの症状は, 産生粘液の膵管閉塞による膵炎症状であることが多いとされる. 本症例ではアミラーゼの上昇が軽度であることや, 画像所見から膵炎は否定的であり, IPMNが総胆管に近接して存在し, かつ症状出現時にはビリルビンの上昇を随伴していたことより, IPMNによる総胆管の圧迫が, 症状の原因であったと考えられた. また胆嚢結石はIPMNの存在による胆汁うっ滞によって生じた可能性があり, 症状改善にはIPMNの切除が必要であったと考えられた.}, pages = {95--99}, title = {膵頭部の膵管内乳頭粘液腫瘍 (IPMN) に胆嚢炎を伴う胆嚢結石症を合併し, 治療方針の決定に苦慮した1例}, volume = {125}, year = {2011} }