@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00010036, author = {椎谷, 友博}, issue = {4}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Apr}, note = {中枢での摂食制御は視床下部に存在する摂食関連神経ペプチドが重要な働きをしている. その中でニューロペプチドY (NPY) は最も強い摂食誘導作用を示す. マウスに絶食負荷を行うと視床下部弓状核 (ARC) でのNPY発現が増加し, これによって摂食行動が促進される. 別の摂食関連神経ペプチドであるガラニンは, NPYと同様に摂食を誘導する作用を持ち, 脳内へ投与すると摂食行動が促進される. しかし, ガラニンが脳内でどのようなメカニズムで摂食行動を調節しているかは不明である. 今回の研究では, 野生型マウス (C57BL/6N) に50時間絶食負荷を施し, 視床下部のどの神経核でガラニン遺伝子発現が変化しているか検討するために in situ ハイブリダイゼーションを行った. その結果, 絶食負荷によって視床下部背内側核 (DMN) でのガラニンmRNA発現が増加した. この神経核には, ARCから摂食誘導性のNPY神経が投射しており, NPY受容体 (Y1受容体, Y5受容体) が発現している. そのため, 絶食負荷によるガラニンmRNA増加がY1受容体及びY5受容体を介して引き起こされるという仮説を立て, Y1受容体又はY5受容体をノックアウトしたマウスに絶食負荷を行い, 絶食によるDMNでのガラニンmRNA発現を in situ ハイブリダイゼーション法により検討した. その結果, Y1受容体又はY5受容体をノックアウトしたマウスでは, DMNでのガラニン発現増加が消失した. さらに, DMNでのY1受容体及びY5受容体をsiRNA発現ベクターによりノックダウンすることでも, 絶食負荷によるガラニン発現増加が消失した. さらに, 通常では絶食後の再摂食行動が促進されるが, DMNでのY1受容体及びY5受容体をノックダウンすることで, 絶食後の再摂食行動増加が抑制された. これらの結果より, DMNに発現するガラニン神経は, NPYによるY1受容体及びY5受容体を介して活性化され, 絶食後の摂食行動増加に関与していると考えられた.}, pages = {188--198}, title = {視床下部背内側核ガラニン神経の摂食調節作用}, volume = {125}, year = {2011} }